――「ろくろ」だけじゃない。知られざる技術用語の世界。
陶芸って聞くと「ろくろを回してる人」を想像しがちですが、実は専門的な工程・知識は多岐にわたります。
ここでは、陶芸の世界でよく使われる用語や基本知識を簡単に紹介します。
◎主な工程と用語
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成形(せいけい):粘土を器の形に成形する工程。手びねり・たたら作り・ろくろ成形など様々な技法があります。
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乾燥:成形後はしっかり乾かす工程が必要。ここで割れないよう、時間と湿度管理が重要です。
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素焼き(すやき):本焼きの前に800度ほどで一度焼くことで、水分や有機物を飛ばす処理。
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釉薬(ゆうやく):器の表面にかけるガラス質の液体。焼くことでツヤや色味が出ます。
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本焼き(ほんやき):1200~1300度の高温で本格的に焼成。作品として完成する工程です。
◎技術・知識として求められること
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土の選定(磁器土/陶土など):焼き上がりや発色に大きく関わる
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窯(かま):登り窯・電気窯・ガス窯など、燃料や風合いによって使い分け
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温度管理・収縮率:窯の中での収縮や歪みを計算する知識が必要
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釉薬調合:独自の色を出すには、化学的な知識や経験が欠かせません
「芸術はセンス」と思われがちですが、陶芸の現場では“技術”と“計算”が不可欠。
失敗もつきものですが、その積み重ねが“味のある一品”を生み出すんです。