「この部品、あと3円安くなりませんか?」
そんな交渉をしているイメージ、ありませんか?
でもそれ、“購買”の仕事です。
原価企画の役割は、もっと“前段階”にあります。
◎原価企画=モノづくりの最前線にいる「利益設計士」
原価企画とは、簡単に言えば「どれだけコストをかけて、どれくらい利益が出るか」を製品開発の初期段階で“設計”する仕事。
設計・購買・生産など、各部門と連携しながら「この車(製品)、売価は〇万円だから、原価は〇万円以内に抑えよう」と目標を設定します。
つまり、価格が決まる前からプロジェクトに入り、開発・量産に至るまでずっと“コストの視点”で全体を見張り続ける。
「あとで安くする」じゃ遅い。最初から“安くつくれる設計”に導くのが、原価企画の役目です。
◎具体的にはこんな仕事
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新製品の原価目標(ターゲットコスト)設定
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設計部門と連携して材料・工程のコスト検討
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購買と連携してサプライヤー見積の妥当性を評価
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生産技術や品質部門とも連携し、全体最適のコストを組み立てる
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原価シミュレーションやVE(Value Engineering)提案
社内のどの部門よりも“広く浅く”関わることが多く、全体最適を考える司令塔的ポジションです。