「本当の自分じゃ通らないと思って…」
そう言って、“就活用の自分”をつくって面接に臨む学生は少なくない。
たしかに、就活は“魅せる場”だ。
ありのままじゃダメなこともある。
でも、「演じる」の意味を履き違えると、後で自分が一番ツラくなる。
たとえば、無理に明るく振る舞ったり、リーダー経験を盛ったり、自分を“営業向き”っぽく見せたり。
それで内定をもらえたとしても、配属後の現場では、演じたキャラで期待される。
すると、こうなる。
「え、営業志望だったんだよね?」
「もっと積極的に動ける人だと思ってた」
「なんかイメージと違うね」
これ、地獄。
演じて得た内定の代償は、入社後に自分が苦しむ未来だ。
一方で、“演じる”のではなく、“伝え方を工夫する”ことは大切だ。
たとえば、「地味な経験でも、相手が納得しやすいように構成する」「自分の想いが伝わる言葉を選ぶ」など。
それは“戦略”であって、“嘘”ではない。
だから、「演じる」か「工夫する」かは、紙一重。
でも、その差はあとで大きな差になる。
自分を偽らず、でも魅せ方を考える。
それが、本当に“就活がうまくいく人”のやり方だ。
就活は、短期の演技合戦じゃない。
長期のキャリア戦を勝ち抜くための第一歩。
だったら、“無理のない自分”で戦ったほうが、後悔しない。