「センス」より「姿勢」。評価されるのは“直し方”のほうだ。
「デザイナーになりたい」と言う学生は多い。
でもその多くが、“センスがある人”=“デザイナー向き”だと思っている。
実際はその逆。
現場で求められるのは、「提案されたものにどう応えるか」「修正をどう咀嚼するか」だ。
■“一発OK”より“修正後の成長”が評価される
クライアントも上司も、最初から「100点のデザイン」を求めてるわけじゃない。
むしろ、「直しを通じてブラッシュアップできる人」の方が信頼される。
つまり、“言われたことを的確に反映する力”=“デザイナーの資質”。
■「これが私の表現です」は、プロの世界では通用しない
美大や芸大では、“自分らしさ”が重視されることもある。
でも、ビジネスの世界では違う。
ユーザー視点・目的視点で考えられないと、プロの仕事にはならない。
「誰のために、何の目的で、そのデザインをするのか?」
この問いを、就活前から自分の中に持っておいてほしい。
■学生時代に持つべき行動視点
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ポートフォリオに“制作意図”を添える癖をつけること
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修正指示をもらったとき、前向きに対応できるかの自問
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「自分だったらこう伝える」と仮説を立てて、街の広告を観察する癖
デザインは、感性だけじゃなく、**論理と伝達の“習慣”**でもある。
最後に一言
「デザイナー=センス」ではない。
「デザイナー=伝達と調整のプロ」である。
そこを勘違いしない人だけが、長くこの仕事を続けられる。