■ よくある誤解①:「壊れたら呼ばれる“修理屋さん”でしょ?」
このイメージ、実は10年前なら半分正解でした。
でも今の設備保全は、「壊れないように守る」ことが主業務。
昔:事後対応型 → 今:予防・予知型
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「とりあえず動かして、壊れたら直す」時代は終わり
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今は「壊れる前に手を打つ」=データや傾向を見た保守計画が求められる
たとえるなら、
**“救急隊”より“人間ドックのプロ”**に近い。
■ よくある誤解②:「製造現場の中でも、地味で評価されない」
これも半分誤解。
たしかに見た目は派手じゃない。
でも、工場の生産性・品質・安全を根底から支えているのは保全チーム。
製造・品質・物流…すべての現場が設備に依存しているからこそ、
保全の働き次第で、現場全体のパフォーマンスが大きく変わる。
生産が滞らない=保全が優秀
不良が減る=保全が設備精度を保っている
コストが下がる=保全が無駄な修理や交換を防いでいる
評価されづらいのは確か。でも、実は“現場からの信頼”が最も厚い職種です。
■ よくある誤解③:「文系には無理でしょ?」
実は、文系出身の保全担当者も珍しくありません。
もちろん、電気・機械の知識は必要になりますが、
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入社後の研修やOJTでキャッチアップ可能
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「人とのコミュニケーション」や「柔軟な対応力」も重要
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チームワーク力や冷静な判断力が問われる
特にトラブル時の対応では、技術力より“落ち着いて調整できる力”の方が効くことも。
■ 学生が持つべき視点
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「設備保全=修理屋」という先入観を捨てること
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今や保全は**「止めない技術」「改善する頭脳」「つなぐ対人力」**を活かす総合職
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学部・専攻よりも、「現場を止めない責任を担えるか」が問われる職種
“トラブル対応”というより、
“トラブルが起きない状態をつくる仕事”──それが現代の保全です。