〜“どうやったら辿り着けるのか”を逆算しよう〜
1. この職種って何をする仕事?
経営企画は「経営陣のブレーン」。
事業の方向性を考え、数字とデータを武器に「会社の意思決定」を支える役割。
でも、いきなりこの仕事を任されることはない。
大抵は、営業や財務など“現場”での経験を経て初めてチャンスが巡ってくる。
2. よくある誤解
「地頭がよければいける」
「コンサルっぽい感じでカッコいい」
「戦略立てたい」「経営に関わりたい」――。
たしかに華やかな響きはあるが、実際の中身は“地道な泥臭い仕事”の連続。
上から目線で指示するような立場ではなく、あくまで「現場を支える裏方」です。
3. 向いてる人・向いてない人
向いてる人
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現場の気持ちも、経営の論理も“両方”わかろうとする姿勢がある人
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知ったかぶりせず、調べる・聞く・仮説立てるが習慣な人
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一次情報(現場の声・数字)を自分で拾いにいける人
向いてない人
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「経営に関わりたい=上に立ちたい」と思ってる人
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汚れ仕事を避けたい人
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「自分は企画職だから」と線引きしがちな人
4. 現場のリアル
“口だけの経営企画”は、現場から信用されない。
現場に理解がなければ、絵に描いた餅のような机上の空論に終わる。
逆に、営業出身で数字に強く、経営企画に転じた人は「現場をわかってる」と重宝される。
5. 若手が任される仕事
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経営会議の資料づくりやファクト整理
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部門横断プロジェクトの進捗管理
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各部署からの数字の取りまとめ・報告書作成
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業界リサーチや新規事業の可能性検討(リサーチベース)
あくまで“補佐的”な立場。ここで経験と信用を積むことで、徐々に裁量が広がる。
6. この職種の将来性
経営企画に求められるテーマは年々複雑化している。
「経営戦略」だけでなく、
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SDGs/サステナ戦略
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海外市場への展開
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M&Aと統合後のPMI
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DX戦略の策定 など、扱う領域がどんどん広がっている。
未来を見据え、全社を俯瞰できる人材はますます重宝される。
7. よく使う専門用語・知識
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バリューチェーン/3C分析/SWOT分析
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競合比較分析(ベンチマーク)
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中期経営計画(中計)/事業戦略
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KPIツリー
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IR(投資家向け情報開示)
8. この仕事を目指すなら学生時代に何をすべきか
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まず「財務・会計」の基礎を徹底(簿記・財務三表の読解)
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ビジネスを“構造”で見るクセをつける(事業構造・利益構造)
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新規事業コンテストやケースコンペ等で実践的に思考力を鍛える
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就職先は、営業・事業企画・財務など“土台が作れる職種”を選ぶ
9. キャリアチェンジ可能性(どこに繋がる?)
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経営企画 → 事業部長/執行役員/社長室
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ファンド/コンサルへの転職
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スタートアップのCOO的ポジション
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将来的に起業する人も多数
10. 学生が持つべき視点
「経営企画になりたい」はゴールじゃない。“そこに至るまでの道のり”が大事。
就活で“いきなり経営企画”を狙うより、
まずは「数字と戦略と現場」をすべて経験できる職場を選ぼう。
どこに配属されても、“経営企画につながる武器になる”という視点を持って。