〜華やかに見えて、裏では地味な仕事の連続〜
1. この職種って何をする仕事?
経営企画は、よく「社長の右腕」「経営陣の参謀」と言われます。
でもその実態は、現場と経営陣の“橋渡し役”であり、“調整役”でもある。
あちこちの部署を回り、数字を取りに行き、現場の実態を把握してから
「経営的に、どうすべきか」を資料に落とし、方針に繋げる。
2. よくある誤解
「経営企画=意思決定する人」ではない。
あくまで意思決定のための「材料」を集め、整える役割。
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「社長に意見を言える立場」と誤解されがち
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実際には、社長の発言を“裏付ける情報”を作る役割が多い
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自分の意見ではなく、“全体最適”を考えることが大前提
3. 向いてる人・向いてない人
向いてる人
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客観的・俯瞰的に物事を見られる
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自分の考えにこだわりすぎず、全体を動かす視点を持てる
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論理と感情、両方のバランスを取って人と向き合える
向いてない人
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“言ったもん勝ち”で物事を進めたい人
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組織のしがらみや社内調整にストレスを感じやすい人
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プレゼンやアイデア出しだけに興味がある人
4. 現場のリアル
経営企画の仕事は、社内の“摩擦”と向き合うことでもある。
新しい施策を進めれば、必ずどこかから反発が起きる。
その中で「現場に理解を示しつつ、全社にとって何がベストか」を問い続けることが求められる。
5. 若手が任される仕事
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社内会議のファシリテーション
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経営戦略の進捗管理(数値集計・KPI追跡)
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各部門との調整・ヒアリング対応
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会議資料の整備と論点整理
最初は調整と分析ばかり。でも、ここで社内の構造を掴めた人ほど、後で重宝される。
6. この職種の将来性
経営企画は、「経営×現場」の両方をつなげる数少ない職種。
だからこそ、視野を広げ、経営に関わる機会が増えるほどに、
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経営層からの信頼
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社内のキーパーソンとの接点
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将来の選択肢
が着実に増えていく。
7. よく使う専門用語・知識
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ステークホルダー
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リスクヘッジ/リスクマネジメント
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アクションプラン
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ボトルネック/KPI/PDCA
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中長期ビジョン/ロードマップ
8. この仕事を目指すなら学生時代に何をすべきか
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情報収集力と論点整理力を鍛える(新聞・レポート読み込み)
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異なる立場の人の意見を“つなげる”経験を積む(学園祭運営など)
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自分の意見を「根拠付きで伝える」練習をする
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まずは“現場を理解できる部署”でのキャリアを目指す
9. キャリアチェンジ可能性(どこに繋がる?)
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事業企画や新規事業責任者
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執行役員/社長室
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ベンチャー企業での経営幹部
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独立してコンサルタントになる人も多数
10. 学生が持つべき視点
華やかに見える裏には、地味な下支えがある。
経営企画は、「表に出ない戦略部隊」。
見えないところで動いているからこそ、
会社の“本当の仕組み”を知ることができるポジションでもある。