■ 一言で言えば、「会社をトラブルから守る仕事」
法務というと「契約書の確認」や「難しい法律の専門職」といった印象を持たれがちですが、
本質的には**“リスクを見抜いて、会社を守る防波堤”**のような役割です。
企業活動を進めるうえで、法務が関わるシーンはとても多く、
特に以下のような業務を担っています。
■ 法務の主な仕事一覧
業務 | 内容 |
---|---|
契約書の作成・審査 | 契約の条件が自社にとって不利じゃないか?リスクはないか?をチェック |
トラブル・訴訟対応 | 顧客や取引先との揉めごとが起きたときの対応窓口に |
社内の法律相談 | 各部署からの「これ法的に大丈夫?」という問い合わせに対応 |
法改正対応・社内ルール整備 | 労働法・個人情報保護法などの改正に合わせて社内規定をアップデート |
コンプライアンス推進 | ハラスメント対策や内部通報制度の設計・運用なども含まれる |
株主総会・取締役会の運営補助 | 上場企業では特に重要。手続きの正当性を確保する |
■ 法務の「守り」があるから、事業が「攻め」られる
営業や企画のように、売上を上げる“攻めの職種”とは違い、
法務は“見えにくいけど、なきゃ困る”存在です。
例えば――
・海外と契約したい → 英文契約書のレビューが必要
・新サービスを出したい → 著作権や景品表示法に抵触しないかチェック
・個人情報を扱う → プライバシーポリシーの策定や安全管理義務が発生
こんなふうに、ビジネスの“スタートライン”を作るのが法務の仕事なんです。
■ 「会社の信用」をつくる仕事でもある
法務がしっかりしていない会社は、
・コンプライアンス違反
・不正会計
・不適切な契約 などのリスクが高まり、社会からの信頼を失います。
逆に言えば、法務がちゃんとしてる=信頼できる会社という証拠。
特に上場企業やグローバル企業では、法務部門の強さ=会社の強さに直結します。
■ 学生へのメッセージ
「裏方で地味そう」と思った時点で、法務の“奥深さ”に気づいていない。
契約1つ、言葉1つで、会社の未来は変わる。
リスクを潰して、信用を積み上げる仕事。
それが、法務・コンプライアンス職の本当の価値です。