1. よくある誤解
生産技術というと、学生からはこんな誤解をよく聞きます:
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「機械いじりが好きな人向けでしょ?」
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「工場で設備の修理する仕事?」
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「現場の人って感じ。デスクワークは少なそう」
…全部、ちょっと違います。
2. 実際はどうなの?
生産技術のリアルは、パソコン・現場・人との会話の三位一体です。
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パソコン作業: CADを使ったレイアウト設計、工程設計、コスト試算、資料作成など
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現場作業: 工場レイアウト確認、作業動線チェック、設備の立ち上げ支援など
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人との調整: 設計部門と仕様すり合わせ、製造部門と動作確認、購買との部品調整など
つまり、「技術職」ではあるけど、
“調整力”と“説明力”が命の職種なんです。
3. 「機械オタク」だけでは通用しない?
むしろ逆で、「人と関わるのが苦手」な人には厳しい職種です。
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設計者とぶつかる
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現場作業者と意見が合わない
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調達担当と納期交渉が難航する
そんな“板挟み”の中で、落としどころを探るのが生産技術の宿命。
でもだからこそ、会社のあらゆる部門と対等に話せる技術職とも言えます。
4. 学生が持つべき視点
「自分は理系だから、機械だけ扱う仕事がいい」と思っている人ほど、
生産技術という“間の仕事”にこそ、キャリアのヒントがあります。
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技術だけでなく、人とプロセスを動かす
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自分が設計した工程が、何千台・何万台と動く
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問題が起きれば、全責任を背負う覚悟が求められる
そのプレッシャーも、達成感も、「自分が仕組みを作った」という誇りが支えてくれます。