1. 学生が知らない専門用語、現場では常識
生産技術に限らず、製造業の現場では専門用語が飛び交います。
知らずに入社すると、「何言ってるか全然わからない…」という壁にぶつかりがち。
ここでは、生産技術でよく使うワードをいくつかピックアップして紹介します。
2. よく使う用語・知識
■ 工程(こうてい)
モノを作る上での“作業の順番”のこと。
例)「切削 → 洗浄 → 組立 → 検査」など。
→ 生産技術はこの工程を最適化するのが仕事。
■ タクトタイム
製品1個を作るのにかけられる目標時間。
例)「このラインのタクトは45秒」=45秒で次の工程に進まないといけない。
■ 段取り替え(だんどりがえ)
設備を違う製品仕様に合わせて切り替える作業。
→ 段取り時間の短縮は、生産性UPのカギ。
■ 不良率/歩留まり(ぶどまり)
「不良率」=失敗の割合、「歩留まり」=成功の割合。
→ 生産技術の使命は、歩留まりを上げて不良を減らすこと。
■ 設備仕様書
導入する機械の「能力・寸法・要件」などをまとめた文書。
→ 海外工場に出すときは、英語仕様書を書く場面も。
■ レイアウト
設備・作業台・人員などをどう配置するかの設計図。
→ 動線や安全性、作業性を考慮して、現場全体を“設計”する感覚が必要。
3. 用語を知る=現場と会話できる第一歩
生産技術では、現場の人と“同じ言語”で話せることがとても大切。
-
作業員「この工程、タクトが合ってないよ」
-
課長「歩留まりのデータ、取れてる?」
-
海外工場「レイアウト変更、現地と詰めて」
→ どれも専門用語ですが、“意味がわかるかどうか”で信頼も仕事の精度も変わります。
4. 学生が持つべき視点
理系でも、大学でこういう“現場ワード”は学びません。
でも逆に言えば、これを知っておくだけでスタートダッシュが切れる。
-
工場見学で「あ、これが段取りか」と気づける
-
インターンで「タクトってこのことか」と理解できる
-
入社後の会話についていける
“技術”より先に“言葉”を学べ。それが生産技術で活躍する第一歩です。