1. この職種って何をする仕事?
「設計」と聞くと、多くの学生がこう思います。
「パソコンで図面描くんでしょ?」
……まぁ、半分は合ってます。でも、それだけじゃありません。
本質は、「これから作るモノにどんな問題が起きるか」を先回りして防ぐ仕事。
つまり、「モノを生み出す仕事」であると同時に、**「未来の失敗を潰す仕事」**なんです。
2. 製品設計って何をしてるの?
扱うモノや業界によって少しずつ違いますが、共通しているのは以下のような流れ:
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「どんなモノが必要か」をヒアリング(営業・マーケティングと連携)
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構想設計(見た目、サイズ、動き方、使い勝手、材料などを検討)
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詳細設計(CADで図面を作成)
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試作・評価(強度テストや安全性確認など)
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製造工程の確認(生産技術・品質管理・購買などと調整)
つまり、構想から製造までずっと関わる。
「設計して終わり」ではなく、“ちゃんと作れるか・壊れないか・売れるか”まで責任を持つのが設計職です。
3. 想像以上に“コミュニケーション職”
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現場の生産技術から「その形状は作れない」と言われる
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購買から「その部品、高すぎて使えません」と言われる
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品質から「その材質、クレーム多いです」と言われる
そう、設計職は調整と折衝の連続。
机に向かって一人で黙々と…なんてことはまずありません。
自分の理想を現実に落とし込むには、周囲を巻き込む力が必要なんです。
4. 学生が持つべき視点
「設計=正解がある仕事」と思っていませんか?
実は逆で、“正解のない答えを出し続ける”のが設計の仕事。
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強度を取るか、軽さを取るか
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コストを下げるか、性能を上げるか
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ユーザー目線か、製造目線か
いつもジレンマと戦いながら、最適解を“決める”ことが仕事です。
この判断力は、現場で磨かれ、経験で育ちます。