1. 図面通りにいかない。それが現実
設計の世界に足を踏み入れた若手がまず驚くのが、
「え、これって現場じゃ作れないの?」
という衝撃。
どんなにキレイな図面を描いても、工場で加工できなければ意味がない。
「理想」と「現実」のギャップが、設計職の最初の試練です。
2. よくある若手のつまずき
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加工できない形状を描いてしまう
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使用する部品が高すぎてコストオーバー
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強度不足で壊れる可能性がある
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他部品との干渉に気づかず、組み立てできない
……など、「描いてみたけどダメ」な設計が山のように出てきます。
“描くこと”と“使える設計”は別モノなんです。
3. 経験でしか身につかない視点がある
このギャップを埋めるのが、「現場で学ぶ」こと。
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生産技術と一緒に製造ラインを見に行く
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品質部門と一緒に不具合を再現する
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組立現場で「なんでこれ組みにくいの?」と聞かれる
そうした現場での“リアルな声”を、設計に落とし込めるかが成長の鍵。
4. 一人前になるために必要なのは「聞く力」
若手設計者が身につけるべき最大の武器は、「素直さ」かもしれません。
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生産現場のベテランから教えてもらう
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品質のクレームから学ぶ
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他部署との摩擦の中で考える
自分の図面が“誰かの現場”につながっているという意識を持てるようになると、
設計は一気にレベルアップします。
5. 学生が持つべき視点
設計職は「頭の中だけで完結する仕事」じゃない。
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見に行くこと
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聞くこと
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間違えることを恐れないこと
そうやって、机の上の世界を、リアルな現場につなげていく。
その泥くささこそが、設計者をプロにしていきます。