1. 若手がいきなり大きな製品を設計することはない
就活生がよく誤解しているのが、
「入社したらすぐ製品を設計できるの?」
という期待。
──現実はそんなに甘くありません。
まず任されるのは、補助的な部品設計や、過去設計の改良作業。
いきなりメイン設計を任されることは、まずありません。
でも、それが「つまらない仕事」かというと──まったく逆です。
2. 若手が任される“意味のある”仕事とは?
✅ 部品の設計変更
→ 過去の製品設計を学ぶ入り口。
「なぜこの形にしたのか?」を読み解くトレーニングになる。
✅ 強度や温度のシミュレーション
→ 数値を扱いながら、構造の限界を知る経験に。
✅ 他部署との調整
→ 「この設計だとコストが…」「加工が難しい」といった“リアルな制約”を学べる場。
✅ 品質問題の原因調査
→ 過去の失敗を“自分ごと”として捉えられる貴重な機会。
3. 設計に必要なのは“考え抜く力”
若手が最初に求められるのは、描く力よりも、考える力。
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なぜこの設計なのか?
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代替案は?
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他部署はどう受け取るか?
「言われた通り描く」のではなく、「背景や理由を理解する」ことが設計の第一歩。
4. 学生が持つべき視点
「設計=図面を描くこと」と思っていると、若手時代の仕事を退屈に感じるかもしれません。
でも本当は、**“設計の裏側を理解する一番おいしい時期”**です。
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調整に悩み、図面に迷い、現場に謝る
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でもそのプロセスが、「失敗を防ぐ目」を養っていく
描くより、見る・聞く・考えるのが、若手設計者の仕事。
“いきなり任せられないこと”には、ちゃんと理由があるんです。