1. 「AIに仕事を奪われる」は設計にも起きるのか?
正直、一部の設計業務は、すでにAIや自動化が始まっています。
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CAD作図の自動補完
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構造解析の自動化(CAE)
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最適設計(トポロジー最適化)ツールの導入
こうした技術によって、単純な図面作成や計算業務は“効率化”されていくでしょう。
でも、それは「仕事が奪われる」わけではありません。
2. 自動化されない領域=“設計の本質”
AIはデータをもとに「最適解」を出すのは得意ですが、
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「その形がユーザーにとって使いやすいか?」
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「そのコストで本当に売れるのか?」
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「現場でちゃんと作れるか?」
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「このトラブルをどう未然に防ぐか?」
といった、“現実の制約と経験知”が絡む判断は、まだ人間の領域です。
つまり、AIが発達するほど、「考える力のある設計者」が必要とされるようになるんです。
3. 「設計×○○」のスキルが鍵に
これからの設計者に求められるのは、「設計+α」の視点。
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設計 × データ活用(CAE・シミュレーション)
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設計 × 生産技術(製造プロセス設計)
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設計 × IT(クラウド設計・3Dプリント)
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設計 × ユーザー視点(UX・デザイン思考)
「描けるだけの人」ではなく、「現場とつながる人」「ユーザー視点で考える人」が重宝される時代に。
4. 学生が持つべき視点
「設計=安定」と思ってるなら、それはちょっと古い。
でも逆に、「設計=オワコン」と決めつけるのも浅い。
大事なのは、“設計の未来”に対して、どう学び、どう武器を持つか。
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単なるCADスキルじゃなく、考える力・対話力・ITリテラシー
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技術の進化に怯えるより、技術を味方につける姿勢
設計職は、「変化がない職種」ではなく、
“変化し続けられる人”にとって、チャンスのある職種なんです。