1. 設計職の“共通言語”を知らないと、仕事にならない
設計職に配属されてまず困るのが、「言ってることがわからない」問題。
たとえば…
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「これ、干渉してるよ」
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「この公差じゃ量産無理」
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「CAEで応力見た?」
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「バラして寸法追ってみて」
──文法は日本語。でも内容は“設計語”。
知らないと、会話が成立しません。
2. 設計現場でよく使われる用語・知識(基礎編)
■ 公差(こうさ)
図面に書く「許容誤差」のこと。
±0.1mmなど、加工時にどこまでズレても許されるかの基準。
→ 厳しくすると品質は上がるがコストが爆上がり。
■ 干渉(かんしょう)
部品同士が設計上は重なっていないかを見るチェック項目。
→ 干渉してると「物理的に組み立て不可能」になる。最も多い設計ミスの一つ。
■ 寸法追い(ずんぽうおい)
図面を見ながら、各部品の長さや位置関係を一個一個たどって確認すること。
→ 組立ミスや加工ズレの原因を調べるときに必須。
■ 応力(おうりょく)
部品に加わる力の分布。
→ これをCAE(後述)で分析し、どこが壊れやすいかを事前に検討する。
■ CAE(シーエーイー)
Computer Aided Engineeringの略。
→ 構造解析や熱解析をシミュレーションで実施する設計支援ツール。
3. 設計×量産に必要な知識
■ DFM(Design for Manufacturing)
→ 製造しやすさを考慮した設計手法。「作りやすく設計する」ことが大前提。
■ 設変(せっぺん)
→ 設計変更の略。部品図や構成、仕様が変わる時に発行される。現場を大混乱に陥らせることもあるので、超重要。
4. 学生が持つべき視点
設計職において、“言葉を知ってるか”が思ってる以上に重要。
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部署間で会話が噛み合わない
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工場との連携がうまくいかない
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意図が伝わらず品質事故に
……というのは、用語の理解不足が原因のことも多いんです。
最低限の“設計語”を知っておくことは、
就活でも、配属後も、成長スピードを一気に上げてくれます。