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購買④:「取引先より“社内”の方がキツい。購買は“板挟み職”の代表格。」

職種紹介

1. この職種って何をする仕事?

購買職は、社外(=取引先)と社内(=設計・製造・品証・営業など)をつなぐ“ハブ”のような存在。
「部品を調達する」だけでなく、社内からの要求と、取引先の現実をすり合わせる調整業務が非常に多い職種です。


2. よくある誤解

「購買って、外部とのやりとりが中心でしょ?」という声、よく聞きます。
でも、実は**一番苦労するのは“社内の調整”**なんです。

たとえば…

  • 設計部「この部品、〇日までに必要。品質は絶対条件」

  • 生産部「コストは予算内で。納期は厳守して」

  • 品質部「この業者は過去に不具合出した。再評価が必要」

…この“無茶ぶりの嵐”をかき分けて、サプライヤーと調整し、現実的な落とし所をつくるのが購買の役割。交渉より先に社内折衝が待っているのがリアルです。


3. 向いてる人・向いてない人

  • 向いてる人:バランス感覚がある人、感情に流されず冷静に話せる人

  • 向いてない人:「正論を言えば通る」と思ってしまう人、板挟みに耐えられない人


4. 現場のリアル

「設計が言ってることと、サプライヤーの条件がまるで合わない。でも、どっちの言い分も正しい。」
そんなとき、購買は**“誰かの味方”ではなく、“全体の最適化”を考える役割**として動きます。

交渉より、調整のほうがずっと神経を使う日もある。
でも、各部門と信頼関係ができたとき、「●●さんが言うなら任せるよ」と言われるのは、何より嬉しい瞬間です。


5. 若手が任される仕事

  • 設計・品証との打ち合わせへの参加

  • 会議内容を社外向けに再整理し、伝達・調整

  • サプライヤーとの小規模な条件すり合わせ

社内の“言語”と、サプライヤーの“論理”を翻訳してつなげる力が求められます。


6. この職種の将来性

縦割り組織の限界が叫ばれる中で、部門横断で動ける購買職は、今後ますます重宝される存在に。
部門間の“橋渡し”ができる人材=組織の潤滑油であり、変革の起点です。


7. よく使う専門用語・知識

  • 関係部門調整:社内の設計・品証・製造・営業などとのスケジュールや仕様のすり合わせ

  • 承認フロー:コストや仕様変更に必要な社内稟議プロセス

  • リードタイム管理:発注から納品までに必要な全体時間を逆算する手法


8. 学生時代にやっておくと良いこと

  • チームでのプロジェクト経験(部門間調整のミニ版)

  • バイトやサークルでの“上と下の板挟み経験”

  • ファシリテーション・議事録作成・要約力のトレーニング


9. キャリアチェンジ可能性

社内外の調整力を買われ、企画部門やプロジェクトマネジメント職に転身する例も多いです。
「話を通せる人材」として、どこでも活躍できる土台がつきます。


10. 学生が持つべき視点

「調整役」って、聞こえは地味だけど、会社の摩擦を減らし、前に進める力を持った“影の主役”
購買は、誰かの要望をそのまま伝える“伝書鳩”じゃない。
“本当に実現できる形”をつくる、実は超クリエイティブな仕事なんです。

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