1. この職種って何をする仕事?
品質保証・品質管理は、「なぜこの不良が起きたのか?」を突き止め、「どうすれば防げるか?」を考える仕事です。
そのために、ロジカルな分析手法や専門用語が頻繁に飛び交います。
技術者だけでなく、品質部門の人間も、**“問題の構造を見抜く力”**が求められます。
2. よく使う専門用語・知識
■ なぜなぜ分析(5 Whys)
→不良が起きた時に「なぜ?」を5回繰り返して根本原因に迫る手法。
例:「製品にキズがある」→「なぜ?」→「搬送中に接触」→…と深掘っていく。
■ FMEA(故障モード影響解析)
→設計や工程に潜む“失敗の可能性”を事前に洗い出し、リスク評価をする方法。
Failure Mode and Effects Analysis の略。
■ QC7つ道具
→品質管理の基本ツール。
(パレート図/ヒストグラム/散布図/特性要因図/チェックシート/管理図/グラフ)
→主に“現場の傾向を数値で見る”ために使う。
■ クレーム/社内不良/工程内不良
→「どこで不良が発覚したか」によって呼び方が違う。
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クレーム:顧客から指摘された
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社内不良:出荷前に発覚
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工程内不良:製造途中で発見
■ 是正処置/予防処置
→「是正処置」は起きた不良への対策、「予防処置」は未然防止。
両方の視点を持つことが重要。
3. なぜ用語を理解すべきか?
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社内会議で普通に出てくる(新人でも関係なく飛び交う)
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設計・製造とのやりとりに必須
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海外との品質会議でも、英語で同じ概念を扱うケースあり(例:FMEAは世界共通語)
→知らないと、“わかったふり”で仕事が進んでしまい、後で大事故になることも。
4. 学生が持つべき視点
品質保証・品質管理は、“専門知識がないと無理”と思われがち。
でも、「学ぶ意志」があれば確実に戦力になる世界です。
学生のうちに少しだけでも:
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なぜなぜ分析をやってみる
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FMEAを図で調べてみる
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QC7つ道具をネットで見ておく
→これだけで、“品質の世界の入口”に立てます。
専門用語を怖がらず、面白がれる人が伸びる仕事です。