「やっぱクルマ系ならトヨタでしょ」
「完成車メーカーじゃなきゃ意味ない」
──そんな思考で就活してるなら、危険信号。
業界の“ブランド信仰”に騙されて、大事なキャリアの入口を見誤ることになる。
実は今、「部品メーカー(サプライヤー)」からキャリアを始めるのが、
いちばん現実的で、いちばん伸びるルートかもしれない。
完成車メーカーは“入口”としてハードモード
知名度は抜群。給与も福利厚生も文句なし。
でもその分、新卒採用は超狭き門。GMARCHレベルでも足切りされることはザラ。
しかも、たとえ入れたとしても、大企業病の一端に埋もれる可能性もある。
・業務範囲が細かく分かれ、自由が少ない
・若手のうちは下積みが長い
・企画会議は多いが、決裁スピードが遅い
「ネームバリュー」だけに惹かれて入ると、成長実感のないまま数年が過ぎることもある。
部品メーカー(Tier1)って、実はめちゃアツい
部品メーカーは、完成車メーカーを“クライアント”に持つ立場。
つまり、取引先はトヨタ、ホンダ、日産といった誰もが知る会社たち。
しかも、Tier1(一次請け)となれば、企画段階から製品に関わることも普通。
▶ たとえば…
・営業が直接、トヨタの技術部とやりとりして商談
・開発が新型EVの部品提案に関与
・若手でも億単位のプロジェクトを担当
完成車メーカーに比べて、早くから裁量が大きく、成長スピードも桁違い。
“プレイヤー”として経験を積むには、最高の土壌が揃ってる。
海外では、「いきなり完成車」なんてありえない
欧米では、部品メーカー(サプライヤー)からキャリアをスタートするのが定番。
いきなりOEM(完成車メーカー)に入るのは難しく、
まずは現場でモノづくりのリアルを知るのが当たり前。
しかも今は、テスラ、BYDなど新興メーカーの台頭により、
サプライヤーの価値が爆発的に上がっている時代でもある。
それでも完成車を目指したいなら、「逆ルート」もあり
実際、筆者の元同僚も、部品メーカーで数年経験を積んだあと、
完成車メーカーに中途で転職した。スキルと経験があれば、
逆に“即戦力”として歓迎される。
つまり──
完成車→無理ゲー
部品メーカー→戦略的スタート
この考え方が、今のリアル。
🔚 最後にひとこと
「キャリアの入り口」を間違える
完成車に入るのが“正解”だと思い込んでるなら、一回それは捨てよう。
キャリアは入口がすべて。成長したいなら、部品メーカーという選択肢はアリすぎる。
「ブランド」や「知名度」に釣られてエントリーしても、
入れなきゃ意味ないし、入れたとしても成長できなければ本末転倒。
今、業界構造をちゃんと理解して、
“自分のキャリアが伸びる環境”を選べる人が勝つ。
完成車だけが正解じゃない。
**むしろ、部品メーカーこそ、キャリアの“本当のスタートライン”**かもしれない。