■「電気設計=憧れのモノづくり職」だけじゃない
電気設計職は、製品の“心臓部”や“神経系”をつくる仕事。
そこに憧れて志望する学生は多いですが、「なんかカッコいいから」では絶対に続きません。
この仕事に就く前に、知っておくべき視点があります。
■ 視点①:図面を描くより「動く仕組み」を考えるのが本質
CADで図面を引いているイメージが強いかもしれませんが、
電気設計の本質は「どう動かすか?」を考えること。
見た目には見えない部分の設計なので、答えがすぐ見えない。
地道な検証や失敗を重ねながら、「なぜ動かないか」を論理的に詰めていく思考体力が必要です。
■ 視点②:「一人で完結する仕事」ではない
電気設計は、一人で黙々とやる仕事だと思われがちですが、
実際は機械設計や生産技術、現場作業者との調整の連続。
「人と関わらずに働きたいから設計職へ」なんて理由だと、
現場に出た瞬間、ギャップでつまずく可能性大です。
■ 視点③:「使われて初めて設計は完成する」
どんなに完璧な図面を引いても、現場で「使いづらい」「不具合出る」となれば設計失敗です。
設計とは、実際に“使われて”こそ価値が証明されるもの。
だからこそ、現場目線で考える力や、誰かの立場に立って考える視点が求められます。
■ 視点④:「理系的知識」より「粘り強く考える姿勢」
もちろん理系の知識は必要です。
でも、それ以上に大切なのは、正解のない中で“なぜ?”を繰り返して考える姿勢。
計算通りにいかない。
想定通りに動かない。
そんな現実に向き合い、“どうすれば動くか”を最後まで追いかける力こそ、電気設計に向く資質です。
■ 視点⑤:「目立たないけど必要不可欠」な仕事への誇り
製品の外からは見えない。
でも、電気設計がなければ、何も動かない。
自分の仕事が、確かに社会の中で必要とされている――。
その“静かな誇り”を持てる人にとって、電気設計職は一生モノのキャリアになりえます。