■ この職種って何をする仕事?
設備保全とは、工場や生産現場の設備・機械を「止めない」仕事です。
逆に言えば、「止まったら一番困るときに出番が来る」のが設備保全。
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機械が異音を立てた → 原因を調査して部品を交換
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生産ラインが突然停止 → 復旧対応を即座に実施
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稼働中の不具合 → 作業を止めずに改善策を講じる
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故障を未然に防ぐ → 日常点検・予防保全・部品寿命の管理
まさに**「縁の下のプロ」**。誰よりも設備と対話し、誰よりも設備の不調を察知する仕事です。
■「壊れてから直す」だけが仕事じゃない
学生がイメージしがちなのは、
「壊れたら直す“修理屋さん”」のような仕事。
でも実際は違います。今の保全はむしろ、**「壊さないための仕事」**が主流。
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予知保全:データや傾向から“壊れそう”を察知する
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改善保全:何度も壊れる箇所を“そもそも壊れない”ように改良する
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改造保全:古い設備に新技術を組み込んで長寿命化する
「予防医療をやる町医者」みたいな仕事です。患者(設備)が倒れる前に、気づいてあげる力が求められます。
■ 生産が回るのは、保全がいるから
設備が1つでも止まれば、生産ラインはすべてストップ。
つまり設備保全は、「止めない」ことが最大の成果。
でも、それは「何も起きていない」ように見えるから、評価されづらい。
──でも、現場の誰よりも分かっている。
「今日も何事もなく生産できた。それは保全が見えないところで守ってくれているから。」
■ 学生が持つべき視点
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「人を支える仕事」が好きな人には、ものすごく向いている
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派手さはなくても、責任の重さで勝負できる仕事
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「トラブルが起きたとき、どう立ち向かうか」が仕事の価値になる
表に出ないけど、いざという時に頼られる“最後の砦”。
それが設備保全です。