■ とにかく“止めるな”が絶対命令
設備保全にとって、最大のミッションは「生産を止めないこと」。
でも現場は、そんな保全の気持ちとは関係なく、突然牙をむいてきます。
-
ラインが急停止、出荷遅延の危機
-
電気系のトラブルで設備がフリーズ
-
夜中に“異音がする”と電話が鳴る
-
古い設備が想定外の壊れ方をする
👉止まった瞬間、現場中の視線が“保全チーム”に集まる。
「早く直せる?」「いつ復旧できる?」「何やってたの?」
──この重圧に耐える覚悟が、まず必要です。
■ 「評価されないのに、責任は重い」
設備保全の成果は、“トラブルが起きなかった日々”。
つまり、何も起きなければ起きないほど、仕事が見えない。
-
異常が起きてない=何もしてないわけじゃない
-
予防保全や改良をしているから“何も起きない”のだ
でもそれが外からは見えにくい。
目立たないけど、責任は重い──矛盾を抱えた職種です。
■ いつも“最前線”ではないけど、“最後の砦”ではある
-
設計、製造、品質…みんなが設備に依存している
-
どこかが困ったときに呼ばれるのが保全
-
「何とかしてくれ!」の丸投げもある
その場しのぎの応急対応、
翌朝までに復旧させないと全体が止まるプレッシャー…
👉**トラブル=“保全が耐える時間”**とも言えます。
■ でも、現場からの信頼は圧倒的
評価はされにくくても、
保全の凄さを一番知っているのは「同じ現場の仲間たち」。
-
あの人がいたからラインが動いた
-
無理難題にも、黙って応えてくれた
-
愚痴ひとつ言わず、夜中に対応してくれた
👉だからこそ、「○○さんがいるから大丈夫」
──そう言われる保全になると、やりがいは爆発的に大きくなります。
■ 学生が持つべき視点
-
表彰や数字では測れない、“プロフェッショナルな信頼”を築ける仕事
-
最初は“誰かのサポート”から始まり、最終的には“現場の守り神”になれる
-
「評価されない仕事こそ、本当に価値がある」──この価値観にピンと来たら、保全職は向いています