1. この職種って何をする仕事?
購買は、仕入れやコスト管理を通じて「会社の利益の源泉」を支える仕事。
ですが、裏を返せば「社内の仕組みや全体の流れを俯瞰できるポジション」でもある。
だからこそ購買出身者は、他部署に行っても強いのが特徴です。
2. よくある誤解
「購買って一生購買?」
――そんなことはありません。むしろ、購買を“起点”にして
営業・企画・経理・経営・海外事業などにキャリアを広げる人は多いです。
「買う」って、つまり「選ぶ」「コストを読む」「価値を測る」こと。
これって、**どんな仕事にも共通する“商売の本質”**なんです。
3. 向いてる人・向いてない人(キャリア展望編)
-
向いてる人:一職種で完結せず、いずれは全体を見たい人
-
向いてない人:「自分の担当領域だけでOK」と思っている人
4. 実際に多いキャリアチェンジ例
■ 購買 → 海外営業・事業開発
-
英語や調達経験を活かし、グローバルな視点でモノの流れを設計できる
-
商談時に「原価構造」や「供給体制」が理解できる強み
■ 購買 → 経営企画・原価企画
-
数字に強く、コスト分析ができるため、経営判断を裏付ける資料づくりが得意
-
ロジカルに「削れるコスト」「投資すべきポイント」を説明できる
■ 購買 → 工場管理・SCM(サプライチェーンマネジメント)
-
生産現場との接点が多く、納期・品質・在庫のコントロールに強い
-
サプライヤー対応力がそのまま応用できる
■ 購買 → 営業・マーケティング
-
相手の話を聞き、ニーズを翻訳する力がある
-
価格交渉や提案資料の説得力が段違い
5. 若手がキャリアを広げるために意識すべきこと
-
単に“買う”のではなく、「なぜこの選択が最適なのか」を考える
-
数字・交渉・調整・戦略…自分がどの軸に強いかを見極めておく
-
社内の他部署と積極的に関わり、視野を広げる
6. 購買職が“キャリアの幹”になる理由
購買は、
-
数字で語れる
-
相手の立場を想像できる
-
コスト感覚がある
-
全体最適を考える習慣がある
…という意味で、**どんなポジションでも必要とされる“ビジネスの土台スキル”**が身につく職種です。
7. 学生が持つべき視点
購買は、派手な成果より、**じわじわ効いてくる“総合力”**が身につく。
だから、最初に購買を経験することは、
「将来、何をやるにしても使える武器を先に手に入れる」ことと同じ。
就活のときに“やりたいことが明確じゃない”人ほど、
購買からスタートするのは、賢い選択肢です。