1. この職種って何をする仕事?
品質保証(QA)の中でも特に重要な役割が、クレーム対応。
市場で問題が起きた時、「なぜ起きたのか?」「どう防ぐのか?」「誰の責任か?」を徹底的に突き止める。
言ってしまえば、“会社が炎上したときに一番火消しに走る”のが品質保証です。
2. 現場のリアル
クレーム1件が、数千万円の損害につながる
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回収・再納品・調査・謝罪・信頼回復…すべて品質保証が対応
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「すぐに原因を報告して」と詰められるが、現場はパニック状態
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相手は冷静ではない。怒鳴られる、詰められる、でも感情に飲まれてはいけない
社内外の板挟み
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現場は「品質に問題はなかった」と言う
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取引先は「そちらの責任でしょ?」と言う
→その狭間で、論理的かつ冷静に“事実”だけを積み上げるのが品質保証の使命
原因が「ヒューマンエラー」のときは特にしんどい
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仲のいい現場担当のミスだったとき、指摘するのは正直つらい
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でも、そこを曖昧にしたら、また事故が起きる
→品質保証は、“人間関係より真実”を選ばなければならない瞬間がある
3. やりがいはあるのか?
正直、「楽しい仕事です」とは言えない。
でも、こう思えるときがある:
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自分の対応で大きなトラブルを防げた
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再発防止策を考えて、現場が改善された
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あのとき勇気を出して止めて良かった
「嫌われ役でもいい。誰かが守らないといけない」
そんな覚悟を持てる人には、これ以上ないやりがいがある職種です。
4. 学生が持つべき視点
品質保証は、地味で目立たず、クレーム処理という**“誰もやりたがらない仕事”**を引き受ける職種。
でも、そこで学べるのは、交渉力・論理力・心理的タフネス・現場との信頼構築といった社会人の基礎体力。
派手じゃない。けど、**「一番鍛えられる現場」**が、ここにある。