「農業」って聞くと、何を思い浮かべますか?
畑で土にまみれて働く?早朝から汗だくで収穫?重労働?――だいたいそんなイメージかもしれません。
でも本当はもっと幅広くて、もっと深い。
農家の仕事は「食べ物をつくる」だけじゃない。
天候・市場価格・流通・労働力・作物の健康状態、あらゆる要素をコントロールしながら、“命の供給責任”を背負う、極めてハードで、極めて尊い仕事です。
たとえば野菜ひとつ育てるだけでも、
・種や苗を選ぶ「目利き」
・生育状況を毎日見極める「観察力」
・病害虫への即対応という「判断力」
・出荷先に合わせた「品質管理」や「収穫タイミングの調整」
・雨・風・猛暑・台風への「リスクヘッジ」…
生産者というより、経営者であり研究者であり、現場技術者でもある。
実は“知的複合職”と呼べるほどのプロフェッショナルなのです。
しかもその成果が、子どもの栄養になる。
高齢者の健康を守る。
ひいては日本人の平均寿命を支えている。
きついし、儲からないし、後継もいない。
でも「必要とされ続ける」って、これほど揺るぎない価値があるでしょうか?
農業一家じゃなくても構わない。
いま、都市部の学生こそ――この仕事の“リアル”に触れてみてほしいのです。
まずは、畑に立って、空気と土と野菜の匂いを感じてみませんか?